もめなへむみ

歴史や経済ゲームを扱う場です。※このブログの内容は作者の個人的見解に基づくものである

偉い人は遠くを考える

日宋貿易平清盛が稼ぎまくったと言う話は昨日しましたが、

じゃ、清盛の前は誰が日宋貿易を主導していたかというと、それは朝廷に他なりません

 

平安前期に遣唐使が廃止されたあとも、民間レベルでは細々と貿易が続いていました。

そして、その民間レベルでの輸入品を朝廷が独占買取し、めぼしいものを買いあさった残りカスを民間に流すというありさまでした。

そのため、買い取り価格が宋商人の希望価格よりも不当に低く安い値段で買い取っていたのです。

 

しかし、時代が進むにつれて朝廷の資金繰りが悪化し、輸入品を受け取ったにもかかわらず税が納められていないので払えないと言い訳し何年たっても払わないものですから貧窮した宋商人からが餓死者がでる始末でした。

 

朝廷が外国人に対して不義理を働くのは世の常ともいえなくもないのですが、これでは宋商人は朝廷との公貿易を躊躇せざるをえません。

 

そこで、宋商人たちは民間との密貿易を始めることになります。

それでも、先ほど書いたように良い物は先に朝廷にとられ民間に流れるのはその残りカスです。

しかし、そこは腐っても渡来品。残りカスといえでも皆が欲しがり、欲しがるので、値段が高騰し朝廷に売るよりも高値で取引をすることができたのです。

密貿易と言えば悪事という印象が強いですが(朝廷から見れば悪事に他ならないが…)こう見ると朝廷のほうが悪い

 

 

さてさて、そのような活発に密貿易が繰り広げられる中、平忠盛が登場します。

彼も例に漏れず密貿易を開始するのですが、

常人ならばここで、手に入れた品を闇のルートに流し一稼ぎするかといこうとするのですが、

そこは清盛の父、常人とは異なる発想をします。

 

密貿易を開始するとき平忠盛は考えました。こんな小規模な取引をしたところで

何にもならないと

 そこで、忠盛が目を付けたのが貿易品の希少価値です

人は何でも希少な物を欲しがります。

「100個限定」や「地域限定」などといった広告に惹かれます。

これを、希少性の法則と呼びます

 

希少性の高いものが売ればそれなりの利益がでますが、この時代主に輸入していたのは、陶磁器という重くかさばりそんなに仕入れることができない物でした。

 

忠盛はこのような仕入れ数が少ない陶磁器を売ることはせずに

偉い人に贈与と言う名の賄賂を送ります。

 

その効果があってか忠盛は当時一番稼げる役職であった国司に任命されます。

国司は朝廷に税金を納めれば後は好きに自分の自由に税金をかけ蓄えることができたのです。

 

つまり、忠盛は貿易で得た希少なものを賄賂として送ることで豊かな国の国司になり巨万の富を築いたのでした。

 

貿易品を売って直接的に金を得るのではなく上を取り込むことでより有利な立場にたつことで、最終的に多くの金を得ることができるのです。