熱中症には塩が効く
敵に塩を送る
戦国時代、遠江の今川と相模の北条の両氏から武田信玄が、経済封鎖をされ塩不足で困窮していたとき、長年敵対関係にあった上杉謙信が武田信玄に塩を送って助けたという話に基づく。
今回は簡単に歴史的事情を経済学的目線でみればどうなるかを書いていきたいと思います。
これを通して経済っておもろいやんと思っていただければ嬉しいです!¥ね。
冒頭で記した敵に塩を送ると言う話ですが、これは戦国時代の美談としてとても有名なお話です。
しかし、実はこれを確認できる史料がないのです。
じゃ、これは伝説だったのか?と言われればあながちそうであるとは言えません。
甲斐は塩を止められて貧困の危機にありました。
そんな甲斐をみて喜び人物がいました。それは越後の商売人です。
塩を止められたと言うことは、甲斐で塩を売る商売人がいなくなったということ
いつも邪魔をする駿河や相模の商売人がいなくなったこの期を商売人が見逃すはずがありません。
いまなら塩が誰にも邪魔されず売れると彼らは考えるでしょうしかも暴利で
商品の値段と言うのは需要と供給で決まります。需要と供給がピッタリ重なるのが適正価格です。
塩の供給がなくなった甲斐では塩に対する需要が高騰したものと考えられます。
その結果、塩の値段が跳ね上がったということは容易に想像することができます。
つまり、敵に塩を送ったではなく実情は敵に塩を売りつけたのほうが正しいのではないかと考えることができます!
もし、これを史料に載っていないということだけで伝説であると判断すれば
「義将謙信なんて嘘っぱっちだぜ」
と、なるのですが、改めて違った目線でみると戦国時代に生きる商売人たちの逞しい実情が見えてきます
商売には敵も味方もないと